齊藤尊史の【空 見た子とか】

しがない迷優日記

今年2023年を振り返って……

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今年もたくさんの名作と名優に出逢えました

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2月 『入管収容所』 中津留章仁:作 演出

初めてトラッシュマスターズに参加させていただきました

入国管理施設の実態を暴いた問題作

第31回読売演劇大賞の(上半期)中間選考会に作品賞ベスト5にも入り、終演後もみんなで盛り上がった

とにかく

共演陣ひとりひとりの情熱と

トラッシュマスターズのメンバーの

チームワークには

作品以上に感動させられました

演劇の原点を見せつけられた思いがしました

 

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6月 『カストリ・エレジー』 鐘下辰男:作

劇団 温泉ドラゴンから

演出家のシライケイタさんと

阪本篤さんに客演していただきました

稽古場から毎日毎日熱い熱い演出をいただき

ついて行くのに必死、必死!

アクションシーンも充実して

見応えがあった

などと大好評いただきました

己の未熟さをとことん思い知った

忘れられない公演でした

民藝の出演者も

いつもと全く違う

魅力全開の舞台にしていただきました

 

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10月 『女学者たち』モリエール:作

三度目のしんゆりシアター

文学座の演出家 五戸真理枝さんは

昨年度第30回読売演劇大賞・最優秀賞演出家賞を受賞されました!

気持ちも新たに集められた精鋭たちの素晴らしさ!

毎日何が起こるかわからないくらい

面白い稽古場でした

才能多彩なメンバーから

学ぶこと多きチームでした

 

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12月 『巨匠』

~ジスワフ•スコヴロンスキ作「巨匠」に拠る~

           木下順二:作

私 史上最短!

上演時間の75分の舞台

にもかかわらず

中身のギュギュ〜ッと詰まった

最高に難しかった作品

 

一言一言の意味をしっかりと捕まえていないと演じている自分が迷子になってしまう……

まるで、作家 木下順二に試されているような……

毎日が本当に怖い作品でした

 

この作品のおかげで

 

演劇とはなにか…?

 

演じることとは…?

 

を深く深く考えさせられ

そして

シェイクスピアをより深く知ることができました

不思議な充実感を味わうことができた

貴重なひとときでした

 

とにもかくにも…本当に

たくさんの新しい才能と出逢い

より多くの刺激に励まされた年でした

 

 

……一年を振り返って……


新型コロナは5類に分類され

安心できるのかと思ったら

人と人との心の距離は

縮まるどころかさらに孤立を深めてしまい

信じられない事件や事故が次々と…

 

国と国との孤立も表面化し続け

紛争から戦争へと波及し続けています

 

なぜ人間は 同じ人間を殺すのか

憎悪や復讐の連鎖は

どうしたら止められるのか

この危機的な状況は

どうしたら変えられるのか

【逃避ではない積極的な自己主張】とは

      いったい なんなのか……

 

ますます芸術文化の

演劇の重要性が

はっきりしてきていると思います

 

*・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。..。.:*・'*:.。. 

この一年も
おのれの未熟さをさらに目の当たりにし

奮闘、決意、感謝•深謝の連続でした

*・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。..。.:*・'*:.。. 

 

なによりも

劇場へ足を運んでくださった

多くのお客様

そして

足を運べずとも

配信やご寄付などで

舞台公演を支えてくださった

舞台を愛するたくさんの支援者の方々の真心に

 心より

  心より

   心より感謝を申し上げます


来年は辰年🐉

 

努力・忍耐を忘れず

 より高く

  より遠く

   さらに深く

    さらに広く

大空を飛翔することができるよう

 一歩一歩

   少しずつ少しずつ

     精進して参ります!


来年もどうぞよろしくお願い申し上げます

       m(_ _)m

 

以下は

今年観まくった舞台や映画、映像など…

ほんの一部ですがご紹介🙃

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たくさんの感動と興奮をありがとうの意を込めて…‼︎

 

どちらさまも

どうか良いお年をお迎えください

 

来年こそ

戦争のない

平和な地球🌏に

なりますように……(≧人≦)‼︎

 

奈良岡朋子さんが逝かれた…2023年3月23日(木)

ふと劇団歌を口ずさんでいた

繰り返し 繰り返し

曲が   流れて  いる


劇団民藝の歌

詞/秋田雨雀 曲/團伊玖磨

一、

戦いのあとの 焼け野原

瓦を除き 石を捨て

東の空の あさあけに

見よ

ここに掲げた 民藝 民藝

民藝の旗 民藝の旗


ニ、

ふるき友 友は多く倒れ

新しき友 ここに集まりて

伝統ふかき 新劇の

見よ

ここに掲げた 民藝 民藝

民藝の旗 民藝の旗


三、

あじやの心ふかく宿し

世界平和の呼び声に

たかく答えて行くわれら

見よ

ここに掲げた 民藝 民藝

民藝の旗 民藝の旗

 

心よりご冥福をお祈りいたします

 

心より 感謝を…込めて

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◎本日より4月5日(水)までの期間限定で、約10分間のドキュメンタリー「ある女優・奈良岡朋子」(2022年製作)を劇団民藝YouTubeチャンネルにて公開致します。

https://www.google.co.jp/search?q=%E5%8A%87%E5%9B%A3%E6%B0%91%E8%97%9DYouTube&ie=UTF-8&oe=UTF-8&hl=ja-jp&client=safari#fpstate=ive&vld=cid:8fd47646,vid:DPERsCEFHmM,st:0

#奈良岡朋子 #黒い雨 #劇団民藝

『入管収容所』TRASHMSTERS vol.37

涙が止まりませんでした


おかげさまで

#TRASHMSTERS vol.37

『#入管収容所』

公演を無事に千穐楽終えることができました!

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大きな責任ある舞台

『命がけでッ』……と

初日にも演出家から檄が飛ぶ

わかっている。わかっているけど、恐れもある。ただの熱演にならないよう。誤解される芝居にならないよう。そのために必要な強力な協力。チームワーク。アンサンブル。

 

強すぎる、弱すぎる。浅い。足りない。

 

あの日からずっと……

(昨年2022.12.23.FRI)品川にある東京入管(東京出入国在留管理局)で面会させて頂いた、フィリピン人とスリランカ人男性の顔では笑顔をしていても瞳の奥の絶望感が頭から離れなかった。


演じていても

「ソンナモンジャ ナイヨ」

「ハヤク出タイヨ」「ナンデ、ナンデ…」と

声にならない叫びが聞こえてくるようだった。(東京入管での面会は、支援団体の#BOND! のみなさまのご協力で経験させていただきました)

BONDホームページ

https://nanmim-bond.amebaownd.com/

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

脚本を信じ、演出家を信じ、仲間を信じて、本番中も感じ合い、助け合う。演じていて、そんな最低限の基礎ができていない自分に気づかされ、反省と挑戦を繰り返す10日間でもあった。


舞台は、終了してしまった

作家が放ったメッセージは

キャストたちが放った言の葉は

グッと己の胸にぶち当たり

日本人の課題として

消えない痣(あざ)のように残り続ける

 ヒリヒリと。。。

   ジンジンと。。。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

公演の成功を信じ続けて、支え合ったキャスト•スタッフのおひとりおひとりに心からの感謝を

そして

ご賛同くださり、ご協力いただいた被害者•支援者•弁護士•看護師•記者……

すべての方々に 心からの感謝いたします

また

『入管収容所』を企画し、最後まで声を枯らしてまとめ上げたTRASHMSTERSの劇団員と作•演出の中津留章仁氏に最大の敬意を表しつつ、深く深く感謝申し上げます。

 

ご来場いただきましたみなさま

たくさんの励ましをくださった

たくさんの皆さま


本当に ありがとうございました❗️

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

この度の公演『入管収容所』の配信チケットは#カンフェティ でのみ絶賛発売中です。

配信期間は

2023年3月17日(金) 19:00~4月14日(金) 23:59

視聴券:3,000円(税込)

チケット取扱:

https://s.confetti-web.com/detail.php?tid=70023

※開始時間より2週間視聴可能です

お越しできなかった方々、もう一度観たい方々、どうぞ、配信視聴でTRASHMSTERSにエールを送っていただきたい

そして

今現在も日本の17ヶ所の入管で苦しむ非正規在留外国人の方々の存在を知ってください

(日本各地にはさまざまな在留支援団体もあります)https://kifunavi.jp/support/refugee-howtochoose/

観ていただくことで

知っていただくことだけで

なにかが変わります

ひとりひとりの無関心や誤解を解くことで

なにかが変わるはずです


たとえ小さなチカラでも集まれば!

日本は、変えられる❗️

そう信じて‼️

 

📣追 記

◎名古屋入管で亡くなったウィシュマさんの二人の妹さん(ワユミさん•ポールニマさん)もご観劇くださいました

https://www.call4.jp/info.php?type=items&id=I0000094

 

◎難民申請が通らず、入管に繰り返し3度も収容されたトルコ出身クルド人のデニスさんもご観劇くださいました

https://www.call4.jp/info.php?type=items&id=I0000096

また

アフタートークでご支援ご声援を賜りました以下の方々に衷心より感謝申し上げます

2/17(金)夜公演後
・松井保憲様(START~外国人労働者・難民と共に歩む会~)
・千種朋恵様(START~外国人労働者・難民と共に歩む会~)https://start-support.amebaownd.com

・鎌田和俊様(BOND ~外国人労働者・難民とともに歩む会~)
2/18(土)昼公演後
・デニス様(トルコ国籍クルド難民)
・周香織様(クルド難民デニスさんとあゆむ会)
・眞野明美様(『ウィシュマさんを知っていますか? 名古屋入管収容場から届いた手紙』著者)

2/19(日)昼公演後

・望月衣塑子様(東京新聞社会部記者)

2/25(土)昼公演後

・指宿昭一様(弁護士)


最後まで読んで頂き、ありがとうございました

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舞台写真

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うずうずしている若者よ 宇野重吉

 青年って、今どこにいるんだい。

「あなた、幸福ですか」なんて聞かれて、「はい、今のところ」なんて答えてる。そんな“幸福”あしたになりゃ どうなるか わからねえのに。そんなの青年じゃないよ。ただの若僧だね。

      ※   ※   ※

 ボクらの時代には、目の前に大きな壁が立ちはだかっていた。抵抗しても とてもかなうものじゃなかった。けれども街のあちこちには青年がいた。徴兵を拒否したり、反戦運動をやったりして、ある場合には命がけだった。けれども彼らは青竹のように しなやかで、ピチピチしていて、グングン伸びてゆくように たくましかった。自分もまわりも、ハラハラ•ドキドキさせて、輝いていた。

 理想をもっていたんだね。生きる目的を。目的がある人生って楽しい。

 苦痛にも価値がある。

 ボクはね、もともとプロレタリア運動をやるつもりで芝居を始めたんで、芝居をやろうと思って入ったんじゃないんだ。だから、一年ちょっぴりやって「いや、こりゃだめだぁ。才能のかけらもない。芝居の輪の中に生きる人間じゃあない」、そう思い込みましてね。その時、自殺しそうなほど しょげかえっていた。築地から有楽町かいわいまで、きったない絣の着物を着て、ゲタを履いて しょんぼり歩いていた。たまたま、袂にはちょうど木戸銭くらいの金があったので、そのへんの小屋に入って活動写真を見た。

 ところがこれをみて出てきた時、まったくボクの気持ちは一変していた。本当に生きていてよかった、オレの人生はこれからだ。ようし やるぞ、ていうふうにまったく体じゅうが充実していった。『スミス氏都へ行く』でしたよ、

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フランク•キャプラ監督の。ジェイムス•スチュアートがーーそのあとでボクがボクの大先生だと思うようになった人だがーー出ていた。

 ストーリーじゃなくて、映画というものが、俳優の仕事というものが これほど すばらしいものかいな、と思った。ボクがつくっている芝居が、見に来た人に それだけの感銘、感動ね、ある場合には、その人の人生さえ一変させるぐらいのものでありたい、そう思わせた。あのときほど 生きる喜びというものを味わったことはない。生きる尊さ、こう生きねばならん、てね。

 それがボクの人生のターニングポイント(転機)だった。かぞえで二十歳だったかなあ。

      ※   ※   ※

 何をめざすのか。それがボケると、生きる本筋とは関係のないことばかりに目うつりしてきて……。

 だけどそうじゃない青年もいる。なにか やらかそうとして、やりたくてうずうずしていて、だれかに助言を求めているような若者が。めったに芝居なんか見る機会がないような へんぴなところでね。そういうボクたちを待ちこがれていてくれるような人たちのところへ、これから一座をひきいて、出向いていこうと思っているんだ。

 余生何年かあるかわからないけど、そんな準備をしていたら、なんかこう、やるぞーっていう思いが ますますわいてきて。でも もはや少しくたびれた。気負いすぎだね、こりゃ。ハハハハハ。

 それにしても、世の中、ほんものの平和じゃなくちゃ、いけないよ。(談)

「続・黙っていられない 一九八六年の秋に」より

 


 ……私は、(劇団民藝創立者のおひとりである)宇野重吉先生と直接出会ったことがない。先生が亡くなられたあとに入団したからだ。

 宇野先生のこの想いは、この記事を始めて読んだ30年前も令和になった今も、ちっとも古びない。。。自分はどうか。。。おのれはどうだ。。。自問自答を繰り返す毎日……。

 今朝のNHKの番組「インタビュー ここから」で、山田洋次監督から宇野先生の話が出て、驚きと感動。

 改めてここに刻ませていただきました。

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今年2022年を振り返って…

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今年はたくさんの名作と名優に出逢えました

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6月

新劇交流プロジェクト2『美しきものの伝説』

作:宮本研 演出:鵜山 仁

@俳優座劇場

暖村 役

文学座][文化座][俳優座][民藝][青年座][東演][青年劇場]の七劇団が助け合い競い合う⁈

諸先輩方からはもちろん

各劇団の若い方々からも

学ぶことが多い刺激的な舞台だった


俳優として演技のこと

その取り組み方

のみならず

制作やスタッフの方々の

姿勢、情熱❤️‍🔥

みんな違って

みんな良い❗️

素敵な仲間でした…感謝🙇‍♂️

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8月

民藝KEIKOBA公演『破戒』

原作:島崎藤村 脚色:村山知義 演出:岡本健一

@民藝稽古場

瀬川丑松 役

従来の稽古場公演を発展させ

新たな創造と出会いの場としてスタート!

 

大役をいただき

また、憧れの岡本健一さんを演出に

身の引き締まる想い

本番中に新たな発見も!

そして

今年入団したばかりの9人の新人ともに

コロナで二日間の延期を余儀なくされたけど

さまざまな困難を乗り越えて

無事に10ステージを終えることができました

感謝🥹

 

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10月

川崎市アートセンター主催

しんゆりシアター『人間ぎらい』

作:モリエール 翻訳:北則昭(新訳) 演出:五戸真理枝

@アルテリオ小劇場

フィラント 役

とにかくセリフの量が多かった💦

セリフが入らない❗️と慌てた毎日…

主演の釆澤(ウネザワ)くんや那須凜さんの演技に圧倒されっぱなし。共演陣の皆さんのうまさに舌を巻きました…

なんと!この舞台が❗️年明け早々に📣

📺NHKプレミアムステージで放送決定ッ‼️
放送日時:2023年1月8日(日)23:20~

感謝感激〜っ😆❗️

 

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12月

民藝公演『モデレート•ソプラノ』

作:デイヴィッド•ヘア 訳•演出:丹野郁弓

@紀伊國屋サザンシアター

ルドルフ•ビング 役


ベテラン四人の先輩達に囲まれて

緊張と興奮の連続

劇団のありがたさと

劇団の課題を大いに突きつけられた

来年の糧に……‼︎

感謝😣❣️

 

……一年を振り返って……

 

今年ほど

たくさんの新しい才能と出逢い

より多くの刺激に励まされた年はなかった


コロナ禍、不況、戦争、災害など…

あまたの困難が続く混迷の時代…

舞台創造の難しさと喜び

そして舞台芸術の重要性

ライブであることの喜びの再確認ができた年はなかった


おのれの未熟さを目の当たりにし

決意と感謝•深謝の連続でした

 

なによりも

劇場へ足を運んでくださった

多くのお客様

そして

足を運べずとも

配信やご寄付などで

舞台公演を支えてくださった

舞台を愛するたくさんの支援者の方々の真心に

心より心より感謝を申し上げます


来年は卯年🐰

より高く•より遠くへ跳ねるような

喜びと笑いの舞台を創造していけるように

そして

小さな成功と小さな成長を積み上げ

大成功と大成長へ飛躍できるよう

一日一日、一歩一歩、精進して参ります!


来年もどうぞよろしくお願い申し上げます🙇‍♂️

 

以下は

今年観まくった舞台や映画、映像など…

ほんの一部ですがご紹介🙃

たくさんの感動と興奮をありがとうの意を込めて…‼︎

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いやぁ〜たくさん観たなぁぁ😅

 

どうぞみなさま

 

良いお年をお迎えください!

 

感謝、カンシャ、深謝っ❣️

今日 8月15日

原爆とは

 

[ 破 壊 ]であり


《 破 戒 》だ!

 

 

不殺生


殺してはならないと

どの宗教も教えているはず

なのに繰り返される戦争


命の奪い合い


カタチを変えて

場所•国を変えて戦争は止まない

 


なぜだ

 


ヒトは 殺す生き物だからだ


生命は 生まれて やがて死に至る


突き詰めて考えようとしても

行き着かない


まるで宇宙…みたいだ


二重螺旋構造…みたいだ

 


バランスが崩れれば


整えようとする →   生命力

 


整えることを諦めたら


霧のように広がり消えてしまう


…気がする

 

 

どんな困難も どんな障害も


その先の希望を 平和を


【 創 造 】できるか 試されている

 

 

その苦しみを


ダイナミックに生きる喜びに


【 転 換 】できるか 試されている

 

 

強く生き続ける


[生命力]を試されている


…そう思う

 

今日8月15日 終戦記念日 黙祷しつつ

 

↓どのドラマも

愛し合い、殺し合う…

狂おしく やるせない気持ちに

涙が滲みました

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『Q』:A Night At The Kabuki-
NODA•MAP@池袋芸術劇場プレイハウス

 

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『月光の夏』劇団東演@東演パラータ

 

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『シラノ•ド•ベルジュラック』NTLive@シネ•リーブ池袋

 

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はだしのゲン』Pカンパニー@俳優座劇場

 

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『破戒』@劇団民藝稽古場 8/1〜10

 

稽古場公演『破戒』を経て

稽古中に迷っていたこと

わからなかったことが

本番を重ねていく中で…

毎日のnote(ダメ出し)の中で…

お客様と向き合う中で……

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たくさんのことを思い知らされました。

 

民衆芸術劇場(第一次民藝) 第一回公演

つまり『破戒』の初演f:id:noppoppo123:20220812105512j:image

1948年(74年前)1月2日〜26日 有楽座

ーー終戦後わずか2年半❗️ーー

猪子蓮太郎:滝沢修(当時42)

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瀬川丑松:宇野重吉(当時34)

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                     ……というキャスティング


猪子蓮太郎と丑松の緊密な関係が、十二支の…

「猪」

「子(ネ)」

「丑」

から示されてもいる…と😳!

(高橋広満「『破戒』私観」より)

 

滝沢修を師と仰いでいた宇野重吉

丑松の配役にどんなに喜んだろう…

とおもい馳せました。


しかも、それが劇団の旗揚げ公演❗️


そして、今回、本番を演じながら

丑松のセリフを宇野先生はどのように発声したのだろう?

どんな思いを込めたのだろう?……と。

 

…と、だんだんわかり始めてきて…

 

  突然! 演じながら

ドキッ‼️とする経験をしたのです。

 

滝沢先生は終戦

 治安維持法違反で監獄にいらっしゃった。


宇野先生は終戦

 ボルネオにいらっしゃった。


つまり


滝沢先生は、戦争反対して投獄され終戦を迎え


宇野先生は、召集令状を受けて出征、ボルネオへ

 

⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘

……一兵卒としてボルネオまで連れていかれて、何を言っても無駄で、成るようにしか成らんものと、すっかりあきらめ癖がついていたから、負けようが勝とうが、そんな事は大して気にしていなかった……(中略)……大体、この戦争で勝つなどとは、出発する時から思ってもいなかった……


……ボルネオに着いたのは、終戦の日の4ヶ月ほど前になる。しかし僕らは何も知らなかった。生きてさえいればどうにかなると思っていたから、生命だけは大切にした。将校たちがコソコソ「ポツダム宣言」がどうだとか話し合っているのを小耳にはさんでも、何のことやらわからなかったし、気にもかけなかった。部隊本部勤めの兵隊の口から、どうも負けたらしいということが伝わり、その噂が広まる頃、中隊長が全員を集めて演説をぶった。やはり戦争は終わったのである。みんなポカンとして聞いていた。中隊長の手前、日本軍人である手前、戦争に負けて喜んでは具合が悪いからであろうが、戦争が終わったと言う事実が、一向にピンとこないのであった。この戦争は終わったが、明日からまた別の戦争にうけつがれていくような気もした。戦争ばかり続いた時に、20代から30代に移った僕らにしてみれば、戦争が終わったなどと言う事はとても信用できない気持ちであった。中隊長の言葉は、どんなに悲壮に語られても、僕らにはいつもの命令と同じように、虚ろにしか響かなかった。「はいそうですか」と、黙って聞いていればいいようなものであった……

……それは、兵隊が「天皇恐怖症」にかかっていたからであるが……

   『宇野重吉=新劇•愉し哀し』からの抜粋⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘

 

どういうことか


滝沢先生にはできたこと(絶対戦争反対!を訴えること)が

宇野先生はできなかったという

……懺 悔……があったのでは?…と。

 


「……皆さん、許してください。今まで黙っていたことを、どうか許してください。……」

『破戒』台本 丑松のセリフより

 

 

いやしかし、もっと踏み込んで考えてみると、

もしやすると台本を脚色した村山知義さんが

滝沢先生に(もしくは、お客様、世の中の方々に⁉︎)

【懺 悔】しているかのようにも読めるのです。


なぜなら…

 

⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘

「村山(知義)が渡鮮して総督府側の文化工作に従うという新聞記事を読んだのは、終戦の年の春だったが、年末帰国した彼に、私は新劇を再建するための協力を申し出、その際、彼が戦時中の行動を大衆の前に自己批判することを求め、それを怠ればやがて君は大衆の信頼を失うだろうと忠告した。村山は私の言葉を退け、こうして新協劇団は、戦前に近い形で復元することなく終わった」

(久保栄選集Ⅵ「古典と現代劇」あとがき)より⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘

 

…こうした経緯のあと…

 

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……久保、滝沢、村山らで戦後新劇再建の話し合いがあったが、トムさん(村山知義)が久保(栄)さんから戦争協力の自己批判を求められ、それがゴチャゴチャして会談は決裂、修ちゃん(滝沢修)ともそこで別れ別れになってしまっていたのだ。トムさんが、今さら滝沢なんかと一緒にやれるかいと思ったとしても、また、こっちからやろうといったって修ちゃんが断るだろうと疑ったとしても、まぁ無理はなかったといえるだろう。私なんかは大雑把な方だから、そんなこともういいじゃないかと思うが、トムさんにはそういう誇り(?)高いところと、器の小さいところがあるのだ。……

    『宇野重吉=新劇•愉し哀し』より⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘

 

丑松が最後の授業ですと言って

生徒たちの前で語るあの 懺 悔 は


そんな宇野先生演じる丑松を通して

滝沢先生(や久保栄さん)へ対する

そして、世の中に対する

村山知義さんの懺悔】とも読めるのです。

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未熟者の戯言かも知れませんが

そう思ったら

 

自然と涙が溢れてくるのです。。。


なぜあんな戦争をしてしまったのか


なぜ食い止めることができなかったのか


どうして、本当は思っていたことを


発言できなかったのか。。。と。


演じる私( 尊史)自身にも

似たような 懺 悔 は思い当たるのです


「…たとえ間違っているのは自分ではない。世の中が間違っているのであっても、隠していることは負けていることですね。どうか皆さん、よく覚えていてください。恥のない人間にならなければいけない。心持ちが自由でなければいけない。世の中の間違いに負けていてはいけないということを。」

『破戒』台本 丑松のセリフより

 

自然と涙が溢れてくるのです。。。

 

そう思うと

仕事(舞台)を通して

当時の演劇人たちがさらに奥深いところで

会話をしていたのではないか…


…また…


当時の観客•評論家は

それを味わえていたのではないか…


…そう思い馳せられるのです。

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ご来場くださった皆さま

あたたかいご声援をくださった皆さま

ご心配をおかけしてしまった皆さま

スタッフ・関係者の皆々さま

そして、演出の岡本健一さんッ!

        心より感謝申し上げます❗️

 

    最後まで読んでいただき

   ありがとうございました🥹❗️

2022年8月